花飾りのこと
神守のお祭りは、宝暦5年(1755年)以前に始まったとされ、近年は毎年10月第一日曜日に、尾張津島秋祭りの一環として行われています。3台の山車は、各々に三体のからくり人形を載せ、それぞれが江戸時代のハイテク妙技を魅せます。
前方に大きく垂らした花飾りが一際目を引き、秋空の一日を楽しませてくれます。実は、花飾りをつけている山車は珍しく、2005年の愛知万博「あいち山車・からくり総揃え」の時、県内各地から集まった約100台の山車のなかで、花飾りを付けていたのは、神守の山車だけでした。
花飾りは、祭りの前月から町内の皆さんで協力し、かなり手間をかけて作っています。薄紙を数えたり束ねたりした後、色染めをして1週間ほど乾燥させます。その後、花びらに紙縒り(こより)を通し、1台分で約2千個の花を作ります。また、同時進行で枝作りも行います。専用に植栽している、しだれ柳の枝をたくさん切り、1週間ほど乾燥させた後、形の良いものを選別して、葉をきれいに取ります。そして祭り前日、町内の皆さんによる人海戦術で、約2千個の花を柳の細い枝に一つずつ結び付け、やっと出来上がりです。
祭りが終わると、花飾りは一枝ごとに小分けにして、その日のうちに町内の家々に配られます。そして1年間、玄関や床の間などに飾られます。 今年は祭りが開催できると良いですね。
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